旅するようにくらす

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失物騒動

年末には色んなものをなくしたり、落としたり、忘れてきたりした。
重要だったり、そうでもなかったりするものたち。
そんな中、昨日、失くしたアイフォーンがやっと手元に戻ってきたのである。

アメリカやカナダでは、Finder's keeper's(ファインダーズキーパーズ)という見つけた人はそれをもらえる、みたいなことわざがあるくらい一度失くしたものはほぼ高確率で戻ってはこない。

というわけで、自分の失くしたアイフォーンのFinderになれたわたしはラッキーとしか言いようがない。

 

去年の暮れ、仕事の帰りに乗ったバスを、いつもの駅で降りたらポケットにあるはずの携帯がない。あら?ない!!!信号を渡り返し、とりあえず何も考えずバスを追いかけるも、間に合うはずもない。


ああ、とりあえず帰ろっと。

 

で、家に着いたらお腹が減って、食事を作り食べてルームメートとなんのたわいもないおしゃべりをしていて、なぜか「少年アシベ」の話になり、ユーチューブで観賞することに。子供の頃には気づかなかったが、ゴマちゃんの扱いに対してのシュールな笑いの誘い方にルームメートと共に言葉を失っていたその頃、バスの運転手がわたしの携帯を拾い、わたしの友だちに連絡してくれていたのだ。なんと。

わたしはというと、ゴマちゃんのシュールな笑いにも飽きて、「そういや、今日携帯なくしてん。」とふと先ほどの出来事を思い出して言った。

みんな焦り出して、自分の携帯からアイフォーン検索やらなんやらを試してくれたが、上手く機能せず、諦めかけたその時、友人からメッセージが届いたのだ。

「携帯無くした?」「うん、無くした。というかバスに置いてきた。」聞くと、運転手から彼にわたしの携帯を拾った、バス会社の遺失物管理所に電話しろ、と連絡がきたようだ。
なんと。親切な人もいるもんだ。

と、感心している場合ではない。とにかく、明日取りに行こうということで、その日は終了。

翌日取りに行くもまだ届いてないとの事で年末になり、年が明け管理所の営業が再開した最近になって電話してみると、あ、今日の便で届いたよとのこと。
スローカナダ。

 

失くした物を無理に取り戻そうとすると労力の無駄になる。
よっぽどの執着があれば別だが、そうでなければ新しいものを探した方が早いし楽。

一種の切なさやショックは残るが、諦めも肝心だ。同時に、縁があれば自然に戻ってくるだろう。という考えに自信を持てた出来事でもあった。

 

失くして9日後に、手元に戻ったわたしのアイフォーン。本体に貼ったはがれそうなステッカーにご丁寧にも補強?と思われる半透明テープが上から貼られていた。
どんな良い人やねん。見た目は不細工なこの電話、やけどわたしのところにいつも戻って来てくれるこいつをこれからも大事にしたいと思う。

 


それから最後にもう一つ。

どうしても取り戻したいのに無理なものがある。それは時間と命だ。

今年に入ってからもある大事なものを失った。


実家で飼っていた15年生きた雑種犬だ。家族の必死の看病で、最後の最後まで頑張ったと思う。

 

一緒にいてやれなくてごめんなさい。
チャコの冥福を祈っています。

 

 

 

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補強されたステッカー。痛々しい。