旅するようにくらす

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旅のはじまり

わたしの記憶が正しければ2002年、13年前の今頃はバルセロナにいた。

それは生まれれ始めてのなんの保護もない、一人バックパックの旅の始まりだった。

当時18だか19くらいのガキンチョだったわたしが親に行き先も正式に告げず旅にでた、最初の年だったと思われる。

 

スペイン・バルセロナの一泊3千円以下という安宿になんの恐怖もなく泊まっていたわたしは13年後にまさか、バンクーバーのシェアハウスで年越し蕎麦を食べながらブログを書くとは想像しようにもかなり努力のいる作業だったに違いない。

 

当時ティーンネイジャーのわたしは無知という名の全く教養のない日本人で、周りからしたらどれだけ心配な子どもに見えただろうと思う。(今でも十分?!)

一緒に英会話を練習している友人がロンドンに住み始めたからというので、軽い気持ちで訪れてみた。3週間滞在をしたが、冬のロンドンは天候がどす黒く年末年始に空いている店ももちろん限られているので、なんとつまらない街なのか、と判断したわたしはバルセロナに向かうことに。ロンドンとは打って変わって晴天率が高い、バルセロナの街。早速目的の「サグラダファミリア」に向かう。

その途中花屋や路上の大道芸を横目に当時珍しくもなかった、街角の電話ボックスで実家に電話をかける。

母からの「イマドコ?」という問いかけに、「バルセロナ」と答えたわたしの返事に対する反応によくは覚えていないが、今も話題に出されるということは相当衝撃的なことだったのかもしれない。

 

バルセロナの町並みはどこも洒落ていて素晴らしく、日本・アジアにはない感性の芸術が列を成す。サグラダファミリアは未だ建設中という話は有名だが、塔の上から見た、自身の見解では「ぶっちゃけ作る気なし」だれも真面目に作業しとらん。

頑張れ、スペイン人よ。日本人でしたら、ものの何ヶ月で建つだろうよ。

でも考えても見れば、その「建設中」というのを一種の売りにしている商売であるからには、完成させない、ことに意味があるのかもしれない。

 

ピカソ美術館やヘンリーという人の写真館、(ダリは好きじゃなかったのでやめた)

ガウディー建築などその辺でもらった地図を片手に街の隅々まで歩き回ったことを覚えている。その時に覚えた挨拶や、買い物のスペイン語は今でも覚えている。

ただ歩きすぎて足がその日のうちに筋肉痛になるという前代未聞の事態にどうやら「ファーマシア」というのが薬局らしいと知ったわたしは、何の恐れもなく入っていき、「足が痛い!薬欲しい!」などと関西弁で熱弁し、なぜか通じたようで、相応の薬を奥から持ってきてくれた。その薬の効き目と言ったら、言葉に出来なかった。

言葉に困ったときは自分が一番得意な言語で熱弁すると、案外いけるかもしれない。

もちろんホステルを自分一人で見つけて泊まって、というのも始めての体験だったが、

今考えると少し恐ろしい。無知というのは恐ろしいことだと今はわかる。

 

実はそのスペイン旅でもう一悶着あって、モロッコからの出稼ぎをしている人たちの蚤の市のようなところになぜか迷い込んでしまった時のこと。よほどアジア人が珍しかったのだろうか、ある怪しげな男に散々つけまわされた挙句、ランチをおごるから一緒に食べようということになり、振り切れず、一緒にモロッコ料理を食べると、しまいにその男の分まで勘定を請求されるという事態になったのだ。

全額といっても一人500円程度だったと思うが、焦るわな。

日本語以外の言葉がほぼわからなかったのでとにかく「ポリス!!!」と叫んだわたしはグルだったと思われる店員に適当な金額のコインを渡し、全速力で駅に向かって走って逃げた。そのときが今の所、わたしの人生で一番必死に走った記録としている。

 

駅について振り返ると、奴はいなかった。

ホステルに無事に着いたわたしは、「地球の歩き方」のこんな詐欺手口に注意!のコラムにまさにその出来事が書いてあったのをみつけ、宿仲間に自慢するという、なんとも絡みづらいティーンだったに違いない。

 

それから13年後の、2015年の最後の日はというと、人間関係のめんどくささに悪夢をみるだけでなく、上司の仕事の出来なささに腹が立ち、やけくそで家でビールを飲もうと酒屋に行ったものの大みそかの行列に待たされ、家で半やさぐれ年越しかと思いきや、昨年の人脈が功を成し、近所の日系人の友人のパーティーにお呼ばれし、無事年を越す事ができた。

ありがたい。日本のおせちにシャンパンに、なぜかラム酒の飲み比べ。

そしてカウントダウン。

また新しく、「メモリー」ができた。

 

おけましてあめでとうございます。

 

お正月はバンクーバ名物?真冬のビーチの寒中水泳を見に行く予定。

なんだか年の初めっからまた思いっきりアホなことをしてみたい気分。

 

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