家探し
何件みたか分からない。
別にこだわっていたわけではないのだが、ここへ来るまで長い道のりだった。
シェアハウス、アパート、ホームステイ、一軒家の部屋貸しなど、ありとあらゆる種類のお部屋を見て回ったのは疲れたが、なかなか楽しい社会勉強だった。
あるお宅を見に行く約束をしたときのこと。
約束の時間になってもなかなか玄関先にでてこないのでおかしいなと思ったら、地下の部屋から、姿勢の良いインド人と中国人のマダム、そして若そうな日本人の女の子が顔を出してきた。ん?なんかこのメンバー怪しいな
第一印象は肝心だ。
どうやらインド人、日本人は仲介業者、中国人マダムがオーナーのようだ。
こじんまりとした部屋が並ぶ家の中に案内されると、そこはまだ改造したての新築のような匂いがする。
部屋は小さいけど、プライベートが保てるようで、悪くないかも。
マダムは階上の部屋に住んでいるようなのだが、なぜか二階にあるキッチンまわりも生活感がない。すると彼女がこんなことを言い出したのだ。
「わたし料理の油の匂いが嫌いなの。特に揚げ物は最悪よ。だから料理をする人はちょっと・・・」
え?住むんやから料理、するでしょう。天ぷらはしないにしてもさ。炒めたり・・。
わたしの反応に思いっきり嫌な顔される。
しかも先ほどの階下の部屋は換気扇がなく、小さい窓だけ、というなんとも効率を考えていない設計になっており、よくよく聞くとその小さなリビング?もプライベートではなく他に部屋を貸した人と共有してもらうかも。とよく意味のわからないことを言っている。さすがの仲介業者インド人もびっくり。
インド人がびっくりしてるって相当やな、とか思いながら、とりあえず話を聞いていたがあまりにマダムのお話がよくわからなかったので、この方からお部屋をかりるのはよそう。と思った次第。
また、別のところの話。
ダウンタウン(ちょっと治安がよろしくない地域)のアパートを見に行った。
そこは安いが家具もなく数ヶ月単位での部屋貸しという、今考えると一体何に使うん
やという感じの賃貸。
迎えにでたのはビルという、感じのよいお兄さん。
ビルは新人であんまわかってないまま案内役にさせられてるっぽくて、とにかく元気に明るく「ノーペット!ノードラッグ!」と言ってみたものの、
建物内にイヤイヤイヤイヤ、充満しているではありませんか。
イエスドラッグ・・・!!
いわゆるヒッピー的な隠れ家・・?というのか、サンフランシスコだとどことなくPowellストリーの端の方(どこやねん・・街中だけど)だったり、Haightストリートだったりを思い出す感じ。家具がないので近所のアンティークショップで色々揃えたりしたら個性的な部屋ができてそれもかっこいいかなとも思ったが、やはり生きて帰りたいのでやめることにした。
わたしの新居は静かな住宅街のお家の地下室です。へへへ・・・
地下と言っても明るいよ。日が入るからね
中国系の仲良しご家族がオーナーで入居日からすごく親切。
正直、もうめんどくさくなって人で決めた。
というのもある、最後テキトーな決め方だった。
でも、それ大事でしょ。変な人からもの、借りたくないもんね。
ましてや、家だからね。
あーホームレスにならなくてよかったね。
オシャレすぎるシーツと枕カバーの柄の組み合わせ